杉山城跡 散策 埼玉県比企郡嵐山町杉山
令和3年(2021)4月9日 晴 参考地形図 武蔵小川
土造りの城の教科書と言われる有名な城で、築城者・築城年代も不明と言われる。城跡の北東に見学用駐車場が設けられている。玉ノ岡中学校の右手を奥に進むと、直ぐに[杉山上跡]と案内があり、踏み跡は斜面を登るようになっている。直進すると民家前となり、大手口は左に行くよう案内板が建っている。
  
やや上り坂になり、左奥に校舎が見え出す。平坦地に出た所が[出郭]とあり、大手口方向以外は築城時の遺構が分かりづらい。大きな案内板と無料の冊子が置いてある。
  
大手口は左右の堀に挟まれた土橋を渡り、左に直角に曲がれば[外郭]になる。土塁・空堀は低く・浅くなっているが、当時の雰囲気は伝わる。
  
正面に[馬出]があり、右の[南三ノ郭]入口(虎口)を防御している。現在馬出へは堀底へ下って道が付けられているが、本来は写真中央(馬出@)に木橋が架かっていたらしい。
南三ノ郭前の馬出@ |
馬出から南三ノ郭虎口 |
馬出からの空堀 |
  
[南三ノ郭]は一段高く、馬出・外郭の配置などがよく分かる。
南三ノ郭から馬出 |
南三ノ郭土塁上から外郭 |
南三ノ郭 一景色 |
  
南三ノ郭から[南二ノ郭]への入口は、土塁を斜めに上るように造られている。南二ノ郭から攻撃しやすいようになっている。本郭は数m高く、本郭の土塁上から二ノ郭内を十分に攻撃出来る。東側には外郭から本郭へ続く道が眺められる。
  
南二ノ郭から本郭へは直接行けず、左に回りこみ[井戸郭]へ向かう。井戸郭から本郭へは木橋が架かっていたらしく、有事には橋を外したらしい。
南三ノ郭方向 |
井戸郭 一景色 |
井戸郭からの本郭虎口 |
  
井戸郭西の下段には井戸跡が残っている。再度南二ノ郭から本郭へ向かう。外郭から来ている城道に一度下りて本郭虎口に向かう。本郭に行かず右に下れば[東二ノ郭]へ行ける。
  
本郭北側にも土塁が顕著に残り、手前には小さな社(名前不明)があり、石碑などが建っている。
本郭 北側土塁と碑 |
本郭 虎口(郭側から) |
城道の先に東二ノ郭 |
  
本郭の南隅に土塁の隙間があり、井戸郭からの見た虎口になっている。周囲には低くなっているが、土塁跡が顕著に残っている。東には[東二ノ郭]・[東三ノ郭]が見渡せる。北虎口先は高低差があり、本郭上からも攻撃しやすい。
堀の先が井戸郭 |
東三ノ郭を真下に |
北虎口から北二ノ郭方向 |
  
北虎口を出て右手の本郭斜面(切岸)が目立っている。空堀を挟んで[北二ノ郭]の平坦地があり、やや先の北側に土塁が正面に立ちはだかる。
振り返り 本郭北虎口 |
本郭と北二ノ郭の空堀 |
北二ノ郭虎口 正面に土塁 |
  
土塁前で左に曲がり虎口になる。[北三ノ郭]から空堀を挟んで北二ノ郭土塁が良く見える。北三ノ郭の中心部は雑木林になっている。
北二ノ郭 虎口 |
北三ノ郭から北二ノ郭土塁 |
北三ノ郭 |
  
北三ノ郭北端下にはほぼ埋まっているが空堀跡がある。虎口(搦手)先は北へ続く尾根が緩やかに下っている。戻り途中の北二ノ郭の右斜面(西側)下には、空堀(横堀)と土塁が良く見える。
北三ノ郭と搦手の空堀 |
搦手から北三ノ郭の北端 |
北二ノ郭西斜面の堀と土塁 |
  
西斜面を下っている[竪堀]跡が数本確認出来るが、西側は杉林になっており明確さはない。本郭下に掛かった辺りの西斜面まで空堀と土塁が続いている。
北二ノ郭西斜面の竪堀 |
本郭下西斜面の堀と土塁 |
南三ノ郭西斜面の竪堀 |
  
本郭・南二ノ郭・井戸郭の下を通り、南三ノ郭西虎口・南二ノ郭から東二ノ郭へ行く。東二ノ郭土塁の間が東三ノ郭への虎口になる。東三ノ郭周囲は私有地らしく、立入禁止になっているが、尾根先へは踏み跡が下っている。行ければ駐車場から直ぐの案内場所に出るのかも知れない。
東二ノ郭北の空堀 |
東二ノ郭虎口から東三ノ郭 |
東三ノ郭 南側の空堀 |
  
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