菅谷館跡 散策 埼玉県比企郡嵐山町
令和5年(2023)2月22日 曇り 参考地形図 武蔵小川
数十年振りの訪問。まずは駐車城脇の遺構から散策開始。伝搦口(からめて)跡・外の堀跡を見学する。広い外堀だがほぼ埋まっているのが残念。喰違虎口の土塁が大分削り取られているが、土塁は良好に残り高さもある。
  
正面に本郭虎口が見える辺りで二ノ郭の堀が右に見える。東には道路が直線で延びているが、三ノ郭と二ノ郭間の堀跡で、右の植え込み部分は土塁だった。
  
三の郭資料館の前に、建物跡を平面標示され、そばに井戸跡が僅かな凹みで表現されている。堀跡道を外堀まで行けば、各郭の東は自然地形を利用した堀と分かる。堀の最深部は水が流れ、向かいは垂直な崖となっているが、手前は一段低い平地があり、最深部へ落ち込む。
  
二ノ郭東の堀底から見る本郭の土塁は高く立ちはだかる。二ノ郭の土塁上には畠山重忠公の像が立ち、背後の土塁の切れた所が虎口跡となる。堀は折れを伴っている。
二ノ郭東、堀底から |
右は本郭 |
左が本郭、正面に土橋 |
  
  
本郭の北虎口辺りは定番の撮影場所で、出枡形土塁・土橋・堀などが見応えがある。郭内には南を除き土塁が高く廻っている。北虎口以外に東にも虎口があり、生門(しょうもん)跡と呼ばれ、下には小さな郭が存在する。
  
  
  
南に南郭に下る散策路があるが、本来の虎口なのか。南郭の南西には虎口がしっかり残り、都幾川方向に下る。低地一帯はホタルの里・トイレ・蝶の里公園、高台にオオムラサキの森・活動センターがある。
  
南郭の都幾川方向虎口 |
虎口先の風景 |
湿地帯がホタルの里 |
  
  
南郭から二ノ郭南生寄りに上がれるが、本来の虎口ではないだろう。二ノ郭は本郭を北から西に欠けて囲む。郭西の堀は天然の谷を利用している。西から北にかけての堀もよく整備され見応えがある。
  
東に向かって |
本郭との堀、南に向いて |
出枡形土塁の部分 |
  
一度本郭から北虎口の土橋を見て、三ノ郭から西郭へ向かう。三ノ郭から西ノ郭へは木橋を渡るが、ここには正坫門(しょうてんもん)があり、内側に蔀(しとみ)土塁が残る。西ノ郭の土塁・堀もよく残っている。
  
  
散策路は西ノ郭西で堀を越え、オオムラサキの森・活動センター側にでるが、後世の道になる。西の堀は天然の谷を利用したようで、今も水が流れている。大手門があった辺りは藪が濃く、ハッキリしないが土塁に凹みがあるのでその辺りだろう。
西ノ郭出口 |
西側土塁・凹んだ所が大手? |
西ノ郭西の堀 |
  
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