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 白笹山(1719 m) 三角点なし  栃木県黒磯市/那須郡那須町
 南月山(1775.8 m)二等三角点  栃木県那須郡那須町
 平成15年(2003)6月7日(日)曇り/雨 参考地形図 那須岳

 ハイキングは初心者の妻が「那須辺りへ連れて行け」と言うことで、行き慣れた湿原あたりがいいかと向かった。後半に登りが多くなるのは避けたいので、何回となく登っている白笹山から南月山へ行こうと決めた。時期的にシャクナゲ・ミネザクラには遅く、何か咲いているものがあるのかと思いながら、天気予報では今日は曇りと言っていたので、湿原は後回しにして白笹山へと向かった。

 歩き始めは「ゆっくりゆっくり」と妻に言い、しかし自分の方も数ヶ月ぶりなのでゆっくりにならざるを得ない。樹林帯の中の最初は平坦だが、先に行くにつれ登り加減になってくると、だんだんと口数が減ってくる。なんと言っても初めてのハイキングだから。私にとって良い面もある、ペースを合わせているため息切れが全く無いことである。普通ならどんなゆっくりペースでもすぐに息が切れるのだが。周囲の木々もすっかり緑を濃くし、ゴヨウツツジなどはすっかり花びらを地面に落としてしまっている。駐車場が見え出すと、自分らの車が遠くに見え、妻はずいぶんと登ってきたと感慨深げであった。そこで親切心で「湿原の後ろの山より低いので、後200メートルは登るかな」と教えてやると、「まだこの先あるの?」と一気に力が抜けそうだった。

 中腹を過ぎる辺りからゴヨウツツジは花を落としてなく、満開と思えるぐらいの咲具合である。また下では花を落としていたシャクナゲも終わりかけているものの、ゴヨウツツジの白との対比では結構な目の保養になった。山頂近くで茶臼岳の頭が見え出すが、やはりすっきり見えず霞んでいる。やっとの思いで白笹山頂到着。少し休憩していると、「次までどのくらい」と訊いてくるので、「一時間程度」と言うと、休憩もそこそこに出発しようと言い出した。体力はまだ残っているようなのと、全く展望がない場所での休憩を早く切り上げたかったのだろう。南月山への鞍部に下ってゆくとミネザクラが一本の木に、咲き始めで言えば一分咲き程度に咲残っていた。時期が遅く全く期待していなかったため、感激しながら何枚もの写真を撮ってしまった。右手が数カ所開け黒尾谷岳の中腹以上は見えるが、その下は全くのガスの中で妻は高度感がわかないらしい。南月山への登りでは何人もの下ってくる人達とすれ違い、すれ違うたびに挨拶するのは、はじめは照れくさかったようだ。


 山頂では20人ほどが思い思いに陣取り休憩をしている。妻は静かなハイキングと思っていたようで人の多さが意外だったらしい。今日も霞んで茶臼岳がスッキリ見えない。数枚の写真を撮って少し下った場所で昼食休憩をする。付近には全く花らしきものが見あたらない中で、座り込んだ目の前に数株のイワカガミがひっそり咲いているのが印象的であった。それとは対照的に周囲は徐々にガスが濃くなり、隠れ始めてきている。

 日の出平に向かう頃には全く周囲が見えなくなってしまった。牛ヶ首経由で姥ヶ平に行こうとしたが、天候と妻の体力を考え日の出平から沼原へ下ることにした。しかしここから下るにも時間が結構かかるので、あまりお薦めは出来ない感がある。日の出平西端から下り始める場所で、南月山はどうにか見えるが白笹山はガスのなかで、朝のうちに必死で歩いてきたコースを妻に確認させられなかったのが残念。こちらの下りではツツジが緑の中に鮮やかに咲き始めていた。ガスが多くひたすら眺めもない(あってもガスで見えないが)道を下っていくうちに、顔・手がぬれ始めてきた。前回も同じように湿原に着く頃には雨に変わってしまいレインウェアーを着た覚えがある。湿原に近くなったころに完全に雨に変わってしまった。休憩所で少し休んだ後とりあえず湿原に行ってみた。しかしガスが濃く50メートル先も見えないので、朝の内に湿原を見ておいた方が良かった、と少々後悔。昨年は同じ時期に来ていないため比べようがないが、2年前とでは花の咲きがやや遅いように思われる。ガスで見えない・雨と散々な結果であったが、嫌気がさした様子もなく「また来ようね」等と言うところをみると、彼女なりに楽しんでいたらしい。ただ体力が続くかが心配らしく、しきりにダイエットするとを唱えている。


駐車場 7:46(2.23)10:09 白笹山 10:26(1.05)11:31 南月山 12:10 (0.24)12:34 日の出平 12:34(2.46[15分途中休憩])15:20 沼原湿原 16:00(0.27)16:13湿原


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