八人山(572m) 三角点なし 甲府市
平成31年(2019)4月11日 晴れ
酒折駅の背後には月見山・八人山・伴部山が見える。駅前を直進し城東通り(国道411)を右折し、さらに先の酒折宮入口を右折すれば、軽自動車がすれ違える程度の参道が延びている。単に酒折神社の第一鳥居から表参道を歩きたかっただけのだが。第一鳥居を潜り踏切を越えれば、先に第二鳥居と奥に社が見えてくる。
  
境内には連歌の碑・本居宣長の碑・山縣第弐の酒折祠碑が建っている。詳しくは酒折宮のホームページをご覧ください。奥の拝殿に参拝し東参道の鳥居を通り山梨学院沿いを進む。
  
梅の観光名所の不老園(観梅時季を過ぎたため閉園)入口を過ぎた右の道が入口となる。不老園を分断している細い道を緩やかに登る。園内の少ない桜が終わりかけている。園内越しに酒折市街地と山並みの奥に富士山が眺められる。
左右が不老園 |
登りから直ぐで振り返る |
中央に富士山 |
  
右前方に大きな岩が見え出し、回り込めば不老園塚古墳と第1磐座(いわくら)が現れる。磐座は時代と共に変遷するが古墳時代には、神の依り代としてあったようだ。古墳脇の説明板に「酒折御室山(みむろやま)312mの中腹にあります・・・、御室山は三角錐形の神奈備山(かんなびやま)と言われ、奈良の三輪山と同じく山自体を御神体と見なした・・・」と記されている。すぐ先に古天神と記載された場所に、祠が2ツ祀ってあり、左が[酒折宮石祠
明和4年・1767年]、右が[古天神 藤森大神石祠 宝暦十三年・1763年]と表示されている。
  
古天神から少し登れば日清・日露の慰霊碑(忠魂の碑)が見え出し、碑の裏側を通り抜ける。最初の沢状地点が現れ、渡るように薄い踏み跡が先に続く。先では小さな岩・枯れ葉が多く踏み跡は判断出来ない。前回の経験から沢状の凹んだ跡を辿れば良いのだが、曲がりくねった上に、石・枝・枯れ葉などが多い。結局、尾根を辿って歩きやすい場所を登る。
  
左に第2岩座(いわくら)が見え出し少し進めば、浅い凹みが終わった所から篠が生い茂る場所に突入する。踏み跡はしっかりあり、抜ければ石垣を組んだ所を通過する。この辺りは南斜面にあたるようだ。
  
一ヶ月前に引き返した場所だが、下に見えていたワイナリーなどが見えない。木々が芽吹き見通しが効かなくなってきているが、今日下る予定の伴部山の尾根が見える。酒折市街地の奥に富士山も眺められる。この辺りから向きを変え山頂を目指すが、こちらも踏み跡は確認出来ず、歩きやすい場所を登る。
南斜面から伴部山 |
南斜面から富士山 |
月見山への登り |
  
山肌を石(岩の小さなもの)で葺いたような場所が出てくる。かなり広範囲にあり、西端などは整然としすぎ、人工的に葺いたとしか思えない。上が磐座だから関連するのか、古墳群なのか分からない。
月見山への登り |
石が多くなる |
整然とした石(中央) |
  
西端からは甲府市街が眺められる。更に登れば太い枝に提げられた2本のロープがある。横棒はないが下が輪になっているので、ブランコのように見える。先には月見山石切場の標識が掛かっている。幾分窪地なので、石切場だったのかと思える程度。ここからは山頂が近い。
甲府市街地側 |
ロープが懸かっている |
更に上の石切場標識 |
  
第3磐座(いわくら)が現れ大きな岩が集中している。幾つかある岩に[境]と彫られた境界石があるのだが確認しなかった。第3磐座の裏手に四等三角点がある月見山(480m強)山頂がある。山頂に磐座があるのも御神体のためか。山頂部の西側は植生保護(?)のためか網状柵が設置されている。山頂は南北に長く、八人山へは北に寄った所から右に下る。
第3磐座(いわくら) |
月見山 |
三角点・山頂部の北隅 |
  
前方に八人山が樹間から確認出来る。特に踏み跡はなく広い尾根の中心辺りを下る。20mほど下れば鞍部になり、傍らに境界石[善]と標識がある。何の境界は分からないが、石に善と刻んである。鞍部からの登り斜面にも踏み跡は見当たらず、広い尾根筋を大きく外さないように行く。
樹間から八人山方向 |
鞍部の境界石[善] |
鞍部からの登り |
  
途中から岩が多い場所などもあり変化に富む。振り返れば月見山が目の高さより低くなっている。鞍部から100m登った辺りで南北の尾根に出る。尾根上は木々の密集もなく、下に比べ芽吹きが遅い。
八人山への登り |
振り返っての月見山 |
南北尾根に出る |
  
尾根を左に緩やかに登る。途中に赤く塗られた境界石がある。尾根合流点から7分で山頂に着く。
  
東斜面は伐採され石和市街・大蔵経寺山から連なる山並み見渡せる。ただ南と西の展望は悪い。風が冷たく写真を撮って引き返し、月見山から来た地点の大木の影で昼食にする。伴部山・ワイナリー経由で酒折駅に向かうため広い尾根を下る。
  
地形図では尾根をそのまま下ると東尾根に乗ってしまうため、何処かでほぼ南に方向を変える。一応頭にはあったのだが、周囲を確認せず進んでしまった。正面に大蔵経寺山がはっきりと見えた時には遅く、右に伴部山の尾根もはっきり確認出来る。登り返して取り付き点を探そうとしたが、この時季なら歩けるだろうと横根地区に向かった。唯一の山桜の先にも大蔵経寺山の尾根が見える。
  
下るに連れ木が多くなるが、尾根を外れないように下る。突然木が少ない場所に出ると、石が周囲に散乱している。そこは横根積石古墳群と言い、周辺に数多くの古墳があるらしい。ここは半分埋まった標識もあるが、第102号古墳とある。周囲は篠が密生している。
前方が見づらくなる |
第102号墳 |
第102号墳 表示 |
  
すぐ下が第101号古墳と表示されている。石の下が古墳と思うと、踏みつけているのが申し訳ない。さらに下へ行けば浅い沢があり、僅かに水が流れている。沢に沿っては歩きづらそうなので、沢を越えると樹・篠の隙間から緑のネットが確認出来た。ネットに向かって10メートルほど行くと、ぶどう畑に出た。バラ線に触れないよう畑を半周し、畑の脇を通らせて貰い細い農道に出る。他の地図を見ても古墳群は記されておらず、八人山の南東に下ったことは確かだが、正確にどの辺りに出たのか分からない。
  
細い農道から車道(幅広の農道かも)に出て南に下る。周囲はぶどう畑が多い。民家が出てくれば右側に光福寺があり、門前の桜が終わりかけている。集落を抜けて山の手通りを右折し、中央線を渡り城東通りを進み酒折駅に戻る。
  
酒折駅 11:10(0.07)11:17 酒折神社 11:22(0.23)11:45 篠群生始まり 11:45(0.34)12:19 第3磐座・月見山
12:19(0.22)12:41 尾根合流 12:41(0.07)12:47 八人山 12:50(0.03)12:53 尾根合流 13:11(0.39)13:50
102古墳群 13:50(0.06)13:56 ぶどう畑脇 13:56(0.30)14:26 酒折駅
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