浅川バス停〜権現山〜不老山〜四方津駅
平成29年(2017)5月8日 晴れ
1.権現山(1311.9m) 二等三角点 上野原市
猿橋駅から浅川行きバスで終点まで行く。約33〜34分かかる。ここまでの道は狭く、バスは小型だが対向車とのすれ違いなどに時間を取られる。登山者は私を入れ4人で、権現山までは同じだが、その先が違うらしい。登山道は右の林道に入りカーブした先に神社が建っている。沢を右に見ながら行くと、竜滝橋で沢を渡る。この林道の左斜面は崩れやすそうで落石が多い。しばらくして広場が現れ、車が一台駐まっている。約13分で簡易な車両止めがあるが、林道は先に続いている。直ぐに右斜面が大きく崩れ、道幅が狭くなった所を通過する。下で車両止めにした理由を納得。ここから新緑を通して権現山の西に連なる尾根が見える。
  
車両止めから5分で林道が終わり、ここも広場になっている。登山道は先の植林された斜面に取り付く。檜など植林と自然林が入れ替わるが、高度を上げるにつれ自然林が多くなり、出揃った若葉が陽に映えて美しい。株元を見るとアブラチャンに似た木が目立つ。
林道終点、登山道は左奥 |
斜面取り付き点 |
峠までの一風景 |
  
前が明るくなり、広い平坦地になった場所が浅川峠だった。右は扇山へ左は権現山へ向かう。しばらく歩きやすい広い尾根が続く。
  
一部で狭くなった尾根を通過するが、幅1メートル弱の尾根なので不安はない。差ほど急な登りはなく歩ける。右手には樹間からアンテナの建った雨降山が見える。浅川峠から20分経った辺りで振り返れば、若葉の間から扇山が見え隠れする。高度を上げるに連れて少し山容がはっきりし出し、扇山の右には富士山も見え出す。右先には権現山と思われる高みも見える。この頃には登山道は急登になり、暑さに加えて足取りが重い。バスの3人のうち男性は全く見えず、熟年のご夫婦に追い越し、追い越されて登る。
アンテナの目立つ雨降山 |
振り返れば扇山 |
最後の登り、岩の多い道 |
  
権現山から派生する西の尾根に出る。更に西にある麻生山への分岐になり、権現山は右へ少しの登りである。周辺の若葉は下に比べ遅く、これから新緑を迎える。下にも咲いていたが、ミツバツツジが見頃を終えている。
尾根上、麻生山分岐 |
権現山へ最後の一登り |
見頃を終えたミツバツツジ |
  
権現山山頂の中央に二等三角点がある。やや霞んでいるが富士山が見える。山頂(三角点)が上野原市の為か、これだけ富士山が眺められるのに[秀麗富岳一二景]ではないが、山梨百名山に選ばれている。大月市との境界は浅川峠から尾根上に出た場所辺りになる。北には三頭山・奥多摩の山、東には雨降山の奥に生藤山方面が見渡せる。ご夫婦が一歩先に到着し、下の神社奥宮を往復すると言い、休憩中に帰ってきた。先行の男性が遅れて山頂に来たが、何処かに寄って来たのかも知れない。
  
三頭山方向 |
中央やや右に雨降山 |
雨降山・用竹方面下り |
  
浅川バス停 8:59(0.18)9:17 林道終点 9:17(0.29)9:46 浅川峠 9:50(1.33・14分休憩)11:23 尾根・麻生山分岐 11:23(0.05)11:28 権現山
2.不老山(839.4m) 三等三角点? 上野原市
権現山を東に下るが急登である。約3分で下る林の中に赤茶色の屋根が見え出すと、王勢籠神社(オセロウ:オオムレとも)奥宮が南東に面して建っている。社の下階段が大きな自然岩を加工したように見えた。尾根歩きだが、左右とも殆ど見晴らしがきかない。一ヶ所ベンチがあり、片側のみ数メートル幅で山並みが見える。尾根中央部の目立たない高さを避け、道が付けられている。両脇の立木に注連縄を張った先に和見分岐がある。
神社階段下から |
小さな瘤をうまく避けて進む |
和見分岐 和見は右先へ |
  
和見分岐を直進し雨降山へ向かう。右奥にアンテナが見え出すと、用竹・初戸分岐標識があり、木製標識には雨降山と書かれている。アンテナの建っている場所が(1177m)なのか。展望は全くないと思いつつ南端に行くと、鉄塔用で伐採された場所があり、扇山越しに富士山が眺められるのが唯一だった。和見分岐に戻って、[すみれの丘]を思い出した。地図では登山道の上(尾根)だが、傍に[すみれの丘]と書かれた標識が斜面に立てかけてある。結局上に登らず、分岐を和見方面に下る。
  
分岐からは尾根を外れ、斜面を巻いて下る。途中で[雨降山近道]の標識があり、入口も整備されていたが、雨降山では和見近道の標識は見なかった。アンテナの奥に踏み込めばあったかも知れないが。上野原駅前で配布している自作の案内では、雨量観測建屋の先から近道が付いていた。分岐から約21分で小さな社が左にある。立木にやはり注連縄が張ってあり、奥に祀られている。
  
社から3分で[危険 旧登山道]標識が立っている。更に5分で林道に出る。登山道は林道の反対斜面に取り付く。登りきった場所が、山の地図にゴウド山(887m)と載っている場所か。直ぐに高指山と棚頭の分岐になり、尾根を直進すれば棚頭へ、高指山・不老山へは左折し尾根から外れる。
[危険・旧登山道]標識 |
林道を上から |
棚頭と高指山・不老山分岐 |
![林道手前の[危険・旧登山道]標識](gazo/gongen1705/gongen1705-34.jpg)  
写真では明るいが、暗い植林地の中を行く。小さなアップダウンをして高指山へは約70m登り返す。途中の篠竹の多い、やや薮っぽい道もありながら、片側が自然林になると山頂が近い。
  
高指山(911m)は周囲を木々に囲まれ全く展望はない。10分休憩し不老山へ向かう。
  
緑一色の中にひときわ目立つヤマツツジが咲いている。下り続けて地形図では読めない小さなピークを超し、四つ目は登ると緩やかにしばらく行き、前方がやや高くなった所が不老山頂だった。
尾根上の風景 |
ひときわ目立つヤマツツジ |
四つ目の登り |
  
三角点は三等と思うが確信が持てない。南は展望の為か伐採してあり、右奥にはやや霞んだが富士山が大きく望める。中央やや左に談合坂SAが、やや右に大野貯水池が見え、左奥には上野原市街地も見える。奥に道志の山並みが重なって眺められる。山頂部が暗く、カメラで撮ると山が白く飛んでしまう。山頂は不老下バス亭、甲東バス停との分岐になっている。
不老山山頂 |
実際は南側の山並みが見える |
富士山もやや霞んでいる |
  
  
不老下バス亭側に下る。植林地を12分経った頃に尾根から左後ろに曲がり、斜面を下るようになる。斜面を大きくジグザグに下っていたが、気が付いたときには小さな支尾根を歩いている。前方がやや明るくなると金比羅権現社の裏手に降り立つ。社の背後から左一帯が刈り払われて眺めが良い。
  
権現社からは暗い植林地を下る。前方が開け簡易舗装道路に出た所は墓地になっている。しばらく簡易舗装でアスファルトに変る頃から人家が増え出す。高台に位置するため、談合坂SAが見えている。右折・左折を数回繰り返すが、標識はしっかり付けてある。
  
車道(一般道)に出た場所の標識の横に何故か時計が設置されている。50〜60メートル先に不老下バス亭がある。平日運休は知っていたので、県道30号を大月方面に向かうはずだったが、工事中で歩行者も通行不可。関係者に聞くと、東に500メートル行った所に居酒屋があり、その横を行けば四方津駅に行けるとのこと。実際約600メートルで左に居酒屋があり、その先40メートルに右に入る狭い道路が斜面を上がっている。この道路の登りが最後になってきつく感じる。
車道に出た場所 |
標識と時計 |
不老下バス亭、右は通行止 |
  
中央高速下りの談合坂SAに向かっている。50〜60m差を登りきった先が丁字路になり、旧甲州街道の野田尻宿跡に出る。右に向かって野田尻郵便局を過ぎれば、県道30号が右から来ている。工事中でなければここまでほぼ直線で来られ、約20分は短縮出来たのではないか。先の西光寺の左手が中央高速のトンネルになり下を潜る。立体交差部で県道507号を四方津駅方面に入る。車道をひたすら歩く途中で振り返れば、最奥に雨降山が望める。
野田尻宿の案内 |
左が西光寺、右から来る |
最奥にアンテナの建つ雨降山 |
  
道路脇に自販機、民家が増え出すと、大野貯水池の看板が見えだし右奥に貯水池がある。東京電力管轄の水力発電所用で明治43年(1910)に着工したとある。桜は2000本以上あり名所らしい。話しかけてきたご老人曰く、昔(何時頃か不明)は仕事・所用で、四方津駅まで歩いたそうだ。貯水池からはほぼ下りで四方津駅まで行ける。権現山から不老下バス亭まで誰にも出会わない静かな歩きだった。
  
権現山 11:55(0.26)12:21 和見分岐 12:21(0.05)12:26 雨降山 12:30(0.04)12:34 和見分岐 12:36(0.29)13:05 林道出会 13:05(0.29)13:34 高指山 13:44(0.20)14:04 不老山 14:20(0.22)14:42 金比羅大権現 14:42(0.26)15:08 不老下バス停 15:09(0.58)16:07 大野貯水池 16:19(0.24)16:43 四方津駅
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