鎌倉散策(W)
光洋台駅〜円海山〜大丸山〜天台山〜瑞泉寺入口〜八幡宮
平成19年(2007)1月28日(日) 晴/曇 参考地形図 戸塚・鎌倉
神奈川県を紹介する本には必ず円海山・大丸山は載っているが、地形図には円海山のみが記載されている。大丸山は横浜市で一番高い山となっている。一般的にJR大船駅または磯子駅からバス利用で近くまで行く方法が紹介さている。所持している地図では円海山の東中腹の護念寺辺りからと、ひよどり団地からとが近そうだが、今日は時間にも余裕があるため、洋光台駅から南に行き、峰町から護念寺を目指すことにした。
洋光台駅前から環状3号へ向かって進む。かるい登りが電車に座ってきた体の足慣らしにちょうどいい。環状3号を突っ切り、その先の狭いTの字を右に曲がる。閑静な住宅街のなかを更に行くと突き当たるが、そのまま道なりに左へと進む。やや登り加減の道をしばらく行くと横浜横須賀道路に架かる橋に出る。地図では左上に峰白山神社、その先には阿弥陀寺があるようだが見えない。橋は環状3号より400bほど南になる見当である。環状3号を挟んで港南台の料金所が見える。橋を越え300b程で左に下る道がある。入口には「老人ホーム峰の郷」と看板が電柱にある。左に折れ、すぐに老人ホームが右手にあり、さらに進むと右斜めに行く道が現れる。山側へ登って行くのは右手なので進むが、数ヶ所の電柱になどに「清浄園?車両通行止め?」と看板が括り付けてある。車輌がだめでも徒歩は大丈夫だろうと安易に先に行ったが、一瞬、護念寺ではないと頭をよぎった。またどう見てもアンテナ群から遠ざかっているようだ。
  
突き当たりの右手の建屋は何かの宿泊施設を思わせる。その横に上へ向かっている道があるのだが、鉄格子の門が閉まっており、私有地云々と書いてあり先には行けない。左手はやや下る道があるのだが、こちらも門は開いているものの、清浄園の敷地らしく、午前9時〜?時
開園と門扉に取り付けてある。下の車輌通行止め?の意味が分かったが、元に戻ろう。なお由来書きの案内板は横浜市教育委員会文化財課と社団法人
横浜観光協会の連名で、護念寺は江戸中期にさきの阿弥陀寺の奥院として開山、山号を円海山、清浄院護念寺とあり、第5世の和尚が夢に見た灸を施したところよく効き、「峯の灸」として有名になったらしい。清浄院と清浄園では一字違うが、理由は分からない。
老人ホーム入口まで戻り、アンテナ方向へ向かう。斜面は畑地になっている。港南台側は直下まで家が立ち並んでいる。この道路の最高点からは港南台方面がよく見渡せる。山側には奥のアンテナ施設に向かって道が続き、入口には「港南台ひよどり団地」が建つ。何のことはなく、時間があるなどと思わず、初めからここへ来れば楽だった。アンテナ施設は海上保安庁関東統制通信事務所とのこと。建屋の南から西にかけて開けており、太平山など鎌倉の北稜線が眺められる。数b下の畑に罠が仕掛けられている。立て札には「アライグマ」の捕獲用注意と書いてある。
  
左手奥にもアンテナ施設があり、向かいにはトイレが設置されている。そこまでは道が広いが、その先は通常のハイキングコースらしくなる。数分で「いっしんどう(一心堂)広場」に出る。眺めは良くないが椅子などが設けられ、各方面の分岐点になっている。奇特な方がいた。猫(野良猫)に餌をあげている男性が、カラスに盗られたと大声でカラスに向かい怒っていた。円海山(153.3m)はふじづか休憩所方面に少し行った場所で、アンテナ施設がある。しかし門が閉まり、当然周囲に柵が巡らされて山頂部へ行き着けない。門の横にはどう見ても展望台としか思えない物が建っているが、使用されたときがあったのだろう。4年前の本には眺めが良いと載ってはいるが、自動車・バイクでも来られるので、相当荒れているとも書いてある。その為の処置かと思うが、残念ながら不法侵入は出来ず、諦めざるを得ない。殆どない踏み跡をたどって東斜面側にも行ってみたが、枯れ草の背丈が高く全く展望がない。
  
いっしんどう広場に戻り、「金沢市民の森・鎌倉天園」とある標識に沿って進む。500bくらいは自然林の中の稜線歩きが続くが、先へ行くと右手には庄戸地区の住宅が足下近くまで押し寄せている稜線を歩く。稜線上は広く歩きやすく整備されている。同じ距離程度行くと庄戸地区住宅へ下る階段が現れる。その先数b左に大丸山(156.9m
三角点)山頂への入口がある。すぐに鉄パイプで土留めをした階段が現れる。短い距離だが、この登りがここまでの間で一番きつい。登りきればかなり広い平坦なところである。中央に三角点、横に大人の背丈はある山頂標識が立っている。標識には「横浜市最高峰・大丸山・標高値・京浜急行電鉄株式会社」とある。かなり老朽化しているテーブルも6ツほどある。東斜面の木々の幹・枝を落としてあり、その為眺めもよく、休憩にはちょうどいいと思うのだが、30分いた間に3人のハイカーが来ては帰って行く程度だった。ただ枝・幹を切られた木々が痛々しいと感じるのは自分だけだろうか。
  
大丸山から300b程で関谷奥見晴台に到着。10人程が休憩しているが、見晴台と名がついているが、東は開けているものの、他は展望が良くない。今時季だけかも知れないが、大丸山と優劣つけがたい。ただ平で広く感じられると言う点では見晴台が勝っている。横浜霊園とその奥に横浜市環境事業局(栄工場)と高い煙突が右前方に見えてくれば、市境広場に着く。横浜霊園を右下に見る稜線になると、六国峠(天園)が近くなる。
  
峠の茶屋と天園休憩所の裏手に出る。前回、峠の茶屋に寄ったので、今回は下の天園休憩所にて休憩し300円で田楽を買う。休憩場所には夏みかんの大木がたくさんの実をつけていた。夏みかんにしてはやや小ぶりで、主人に聴いてみたが、やはり夏みかんであるとのこと。間引きをすれば大きくなるだろうが、一切手を掛けてないそうだ。遅い間引きであるが、台湾リスが間引いてくれていると話していたが、確かに周辺と頭上の枝をリスが走り回っていた。峠の茶屋は天園休憩所と造作自体は変わらないが、稜線上にあって明るい分、奇麗な印象を受ける。天園の岩場からの眺めは相変わらずいい。富士山がみえると言うのだが、本日も遠くは霞んでしまい、それでも鎌倉市街地から由比ヶ浜は見渡せる。
  
前回通り過ぎてしまった天台山(141.3m 三等三角点)山頂は、天台山と地図に記された場所が、極小の切通し風になっている。その手前右手に右斜面を登ってゆく踏み跡が見える。注意していれば十分に分かる。一分もかからず木立のない空間になる。周囲は篠竹など多く、中まで踏み込まなかったので眺めは確認しなかったが、空間に居る限りでは周りは見えない。中央に小さな石の祠が祀ってあり、手前に三角点標柱が埋まっている。祠には燃えて半分になった線香が手向けてあったところをみると、まだ信仰の対象であるのかもしれない。戻り、切通し風なところを数段下がった左奥に、これも見落とした貝吹地蔵がある。貝吹地蔵はその昔、新田義貞勢に追われた北条高時が自刃し、逃げる北条勢を貝を吹いて誘導した、または注意を引きつけた等と色々と諸説あるようだ。天台山山頂と同じく缶詰らしき空き缶の線香立も置いてあり、花も供えられている。
  
この先には幾つものやぐらと呼ばれる横穴式墳墓が見受けられる。後はひたすら前回同様、瑞泉寺へ下り八幡宮経由で鎌倉駅に向かう。八幡宮では源氏池を半周する牡丹園(冬牡丹・500円)を見学し帰路に着く。
  
光洋台駅 9:30(0:10)9:40 環状3号 9:40(0:20)10:00 清浄園 10:03(0:12)10:15 ひよどり団地 10:16(0:03)10:19 アンテナ施設 10:35〜 円海山 10:55(0:38)11:33 大丸山 12:00(0:39)12:39 天園休憩所 13:02(0:14)13:16 天台山 13:19(0:16)13:35 瑞泉寺入口 13:35(0:25)14:00 八幡宮東鳥居
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