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鎌倉散策(V) 
北鎌倉駅〜建長寺〜大平山〜天台山〜瑞泉寺入口 / 衣張山〜鎌倉駅
平成18年(2006)12月10日(日) 曇/晴/曇   参考地形図 鎌倉

 紅葉のいい時季に出かけることもなく、すっかり足腰がなまってしまい、とてものこと長丁場は無理なので、足慣らしに鎌倉市街を歩こうと思いたった。まず北鎌倉駅から建長寺へ行き、境内を通って太平山へ。建長寺を通らなくとも問題はないのだが、境内には色づいた木々がまだあるだろうと、拝観料300円を支払って行くことにした。北鎌倉駅から降りる観光客は多いが、6月のアジサイ時季に比べればずっと少ない。円覚寺前の紅葉がやや時季は遅いようだが、いい色に染まっている。明月院(アジサイ寺)への通りもひっそりとしている。巨福呂坂に向かう歩道も歩行者が渋滞することもなく、すれ違いに車道を歩かなくて済む。

 自宅を出る時間は曇り空だったが、青空とまでいかないが日が差している。建長寺境内は観光客も少ない。総門を潜り、右に梵鐘を観て三門・仏殿・法堂、大庫裡前の唐門を観て、方丈の左を通り半僧坊に向かう。トイレ脇と半僧坊への場所のモミジがまだ残り、目を楽しませてくれる。半僧坊への登り手前には黄色く染まった銀杏、下は低いが赤く色づいたツツジ類(?)が太陽を浴びて鮮やかだ。奥の鳥居から先が急な階段の九十九折り、さほどの距離ではないが腿がつらく、足が思ったように上がらない。幾つもの天狗の像がある。登って左に展望台が設置してあったが、下に鎌倉学園グランドが見えるくらいだが、半増坊の建物前からは先ほど歩いて来た建物の瓦屋根が眺められる。半僧坊の前を通り過ぎて更に少し登ると勝上嶽(諸本の案内には145m)に出る。ここにも展望台があり、半僧坊前よりさらに建長寺の建物が眼下に眺めら、相模湾まで十分に見渡せるが、今日は霞んでしまっている。反対側は木々がうるさくさほどの展望は無い。北側はすぐ間近まで住宅街が押し寄せている。今泉台5・6丁目辺りなのか。やや下って行くと尾根歩きらしくなるが、所々で家並みが垣間見える。少し先に「かながわの景勝50選・鎌倉十王岩の展望」と案内の石版がたっている。数b上の岩に登ってみたが、ここからは周囲の木が高く展望は良くない。少し先からの展望台の眺めがよい。覚園寺への分岐を過ぎ、直進する。


 緩いアップダウンを繰り返し、幾分登るかと思うと、岩がむき出しになったところに出る。太平山と言われている山頂である。しかし地形図は天園:六国峠を大平山と記載しているが、各案内本はゴルフ場クラブハウス側で統一している。標高も158mあるいは159mとまちまちである。159mとしているのは、地形図の数値をそのまま使っているのだろう。南側は自然が残っているものの、北側は鎌倉カントリークラブとの境でフェンスが続き、横にクラブハウスが建っており興醒めするのは私だけだろうか。岩の下が広い草地になり、市街地では想像できなかったハイカーが休憩している。さすがに「鎌倉アルプス」と呼ばれるハイキングコースは有名な場所である。草地は休憩するにはいいが展望は無い。しばらく休憩後、200b先の天園休憩所へ向かう。2軒茶屋がある。手前の「峠の茶屋」で休みたいが、何か買わなければテーブルに着けないらしいので、お汁粉(500円)を食べて休憩。大勢のハイカーが休憩しているが、何か一品買い、持参の物を食べいる人が意外に多い。店の話だと、朝は富士山が見えたとのことだが、今は全く見えない。茶屋脇の南斜面に水仙が植えてあり、暖かかいせいか花を咲かせていた。


 わずか先にもう1軒の茶屋があるが、尾根より北の幾分低い場所にあり、上から見た限りでは暗く感じられる。木々の多い尾根らしき道を行くと、10人程のグループが数組前を歩いている。ペースが合わないため速歩で追い越しを掛けているうちに、瑞泉寺境内(とあったか記憶が定かではない)の立て札があり、しばらくして瑞泉寺へ向かう道が右へ下る場所に来てしまった。直進は住宅街と手書きで書いてある。ここまで来てしまってから貝吹地蔵と天台山(141.3m)の確認をすっかり忘れてしまった。多く抜き去ることに集中しすぎた。天台山の山頂は通らず、巻き道になっており、右手が尾根の場所を通過したことは覚えている。戻るのは諦め、次回に確認することにした。下りきると瑞泉寺の拝観料を払う手前に土鈴の店があり、その道路を挟んだ民家の裏へ出る。瑞泉寺も有名らしいが、見学時間がないため中止、鎌倉宮・荏柄天神社も通過する。とにかく杉本寺(杉本観音)へ向かう。

 まだ昼食を摂ってなかった。金沢街道へ出てみたものの全く食堂らしいものが見当たらない。杉本観音前(信号機あり)まで行ったのが、街道沿いには食堂らしきものがなく。川(滑川)を渡った側に鎌倉を紹介する本には必ず載っている「左可井」と言う店があった。外に10人以上列をなしている為次を探す。ひとつ上流の橋を越えたところに、ここもよく本に載っている「竹治」があった。天丼が紹介されていた記憶がある。表に客らしき人はいない、空いているような店だったので暖簾をくぐると、客が3名しか居ない。天丼は食わず煮魚定食(1350円)を注文。しかし時間に余裕がない人は他の店を選んだほうがいい。注文があってから魚を煮ていると思う(実際にそうかも知れない)くらい時間を要す。でも旨い。思ってもみない時間もくってしまった。


 杉本観音前まで戻り犬懸橋(滑川に架かる橋)を渡り、先の田楽辻子の道との十字路を直進する。十字路には案内があり、直進する道は「平成巡礼道・衣張山へ15分」と記載してある。十字路から100b位だろうか住宅が終わると、杉林になる。曇っているうえに、鎌倉に多い谷(ヤツ・ヤト)のためか、杉林の中は暗く湿ったところであり、シダ類が多く生えている。ジグザグに登ってゆくと、この先が山頂と思える場所の左下に「石切場跡」があり、四角の大きな穴を見せている。その少し上が山頂である。南から西側の開けたところで、ハイカーが一人ポツンといる。完全に曇ってしまい暗く寂しく感じられるが、陽が差していれば明るい眺めの良い場所に違いない。鎌倉市街地と由比ヶ浜お湾曲の眺めがいい。数枚写真を撮っていると、南から二人が登ってきた。さかんにここが衣張山山頂かと話している。紹介している諸本には南の三角点があるピークを浅間山と記載している。南へ向い、わずか下って登り返すと三等三角点のある場所にでる。こちらも南側と西側が開けており、眺めは大きく変わらない。どちらのピークが高いか判断はつかない。


 濡れるほどではないが、雨が降り出した。今日は雨具を持って出ていない。駅までとは言わないが、せめてバス亭までもって欲しいと急いで下る。通りまで行くと、雨は止んだもようだ。信号機のある場所の大御堂橋・岐れ路を通り過ぎ、国大附属小前に和菓子の「旭屋」がある。出かけに妻から豆大福を買ってくるよう頼まれたが、4時では遅かった。1日3回作って店に出すそうで、最後が3時と言っていた。おそらく順番待ちで買っていくのだろう。妻には代わりの饅頭で我慢してもらう。八幡宮前まで来ると観光客が多い。暗くなり始めた八幡宮方面からぞろぞろと人がでてくる。小町通りは歩かなかったが、若宮大路は駅までの間は普段の土日だと思わせる。

北鎌倉駅 10:45(0:20)11:00 建長寺(観光20分)11:26 半僧坊 11:26(0:05)11:31 展望台 11:47(0:33)12:20 太平山 12:45(峠の茶屋休憩0:22)13:35 瑞泉寺入口/杉本観音入口 15:10(0:16)15:26 衣張山 15:36(0:14)15:50 杉本観音入口 15:50(0:18)16:08 八幡宮前


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