箱根路(7) 金時山(1212.5m)〜丸岳(1156m)〜長尾峠
平成20年(2008)11月30日(日) 晴 参考地形図 御殿場・関本
紅葉もすっかり終わった時季に出かけてみた。強羅駅周辺から下は最後の色づきが観られるが、山の上の木々は、すっかり葉を落している。今回で3回目だが、この登山口ではいつも9時半を回ってしまう。1時間早ければ、行動範囲が広がるのだが。ぞろぞろとハイカーが向かって行く。道路から登山道へ入り、矢倉沢峠に着く。(途中は省略)昨晩から風が強く、天気予報でも明日は強風と放送していたが、今朝は風もなく穏やかな天気となった。雲ひとつない青空とは今日のような天気を言うのだろう。
強羅駅前の商店街 |
登り口から金時山を眺める |
矢倉沢峠から |
  
峠から登るにつれ、駒ケ岳を中心に視界が開ける。金時神社分岐から7分くらい経ったとき、中年男性が「頑張って、あと800歩です」と話しかけてきた。そんなもんかなと思いながらも、300までは数えていたが、数十歩分忘れた。最後の急登やや手前で、蟻の行列状態になってしまった。先ほどの男性が、「あと450歩なんだけど」と皆に聞こえるように声を出している。私の300歩に忘れた分を加えれば、下で800歩と言った数はあながち外れてはいないようだ。蟻の行列なら、まだせわしなく動いているが、止まったり数歩進んだりと時間ばかり掛かってしまう。
途中の風景 |
矢倉沢峠上からの眺め |
最後の一踏ん張り |
  
やや時間がかかり山頂へ到着。山頂はいつものことながら座る場所が見当たらないほどに混んでいる。抜けるような青空の中に富士山がすっきりと見える。過去2回では味わえない風景であった。御殿場の市街地もすっきり眺められる。写真を数枚撮り、何か食べるものを買おうと金時茶屋を覗いたが、あまりの人ごみなので諦めた。少し下った林の中にベンチを置いた場所があるので休憩、山頂とは違い一人いただけであった。ここからも一部木のない場所から、富士が良く眺められる。
金時山頂 |
山頂から丸岳方面 |
山頂直下の休憩場所から |
  
長尾山までは60〜70m下り、やや登り返し、再度登り返したピークが標識のある山頂である。途中で振り返れば、金時山の茶屋が眺められる。山頂部はあいかわらず土が広く露出して痛々しい。展望も進路方向に狭く、丸岳が見えるくらいの殺風景な場所である。途中は木が多く、前回は太陽を遮ってくれるので歩きやすかった反面、周囲の見通しがわるかった。今日は木々の間から左右ともに見渡せる。荒れた道を下って行くと正面に乙女茶屋が見え出す。前は鬱蒼とした緑の中にあり暗い雰囲気であったが、木が葉を落し垣根あたりの草木も枯れ、やけに明るく感じられた。御殿場側の展望台からも富士山がくっきり見える。茶屋前のベンチで休憩していたが、金時山から下って来る人が10人、乙女峠に登ってくる人が数人と、金時山の往復路とはうって変わって静かなものである。
長尾山途中から金時山を |
長尾山途中の樹間からの眺め |
樹間からの眺め |
  
長尾山山頂 |
長尾山から丸岳を見る |
乙女峠からの富士 |
  
丸岳へは茶屋左横から入る。緩やかな登りが続く。冬枯れの木立は見通しがよく明るい。さほどの急登もなくアンテナの建っている丸岳のピークが樹間越しに見えだす。葉の生い茂る季節では見えないだろう。登り返すと目の前にアンテナが現れるので山頂と知れるが、2基建っていたアンテナが1基しか見えない。アンテナの手前が草地になっており、そこからは富士山が良く眺められ、一段低い場所のアンテナ上部が見える。アンテナを通過すると山頂でベンチが置かれている。長尾山に比べれば狭いが土が露出したところだ。眺めは芦ノ湖、駒ヶ岳方面、これから行こうとしている外輪山が見えるが、残念ながらアンテナ側がやや高く、篠が密生しており富士山を同時には見られない。
  
先に少し下ると、愛鷹山山塊と三島・沼津・富士の市街が眺められる。その先に駿河湾が陽を反射して輝いている。カメラを構えたが逆光でうまく撮れない。下りきる前に富士見台と言う場所を通過する。名前の通り、富士山が見える。立て看板では芦ノ湖と富士山が同時に眺められるのはここだけらしい。高さ2メートル程の展望台が設けられている。丸岳からは山頂近くを除いて、殆どが篠竹(笹と書いた案内)の中を歩くようになり、富士見台から先では全く見晴らしはきかない。30分弱で長尾峠の標識が現れる。
  
長尾峠と銘打っているが、下がりきった鞍部ではなく、下がりきる少し手前から仙石原側に下る道がついている。やはり篠竹が両側にびっしり生えているが、道はよく整備されている。少し下ると一般道に出る。長尾隧道(トンネル)脇に下りてくる。正面には見晴亭と言う店がある。名前の通り芦ノ湖から駒ヶ岳方面の見晴らしは良いのだが、北に寄った方面は山陰で見えない。道路は交通量が殆どないようで、一台通過していっただけであった。お店も客らしき人がいなかった。コースは店左の駐車場脇から下っていく。一段下りたところにトイレがあるが、何となく暗い雰囲気の建屋である。
  
下ってしばらくは意外に細い道が続く。途中は自然林があって黄色く色づいている。檜の植林された木がありと混在した尾根である。一部には植林された細い苗木を守るため、広範囲に白いプラ製の保護材が林立している。それが西洋の墓地を連想させられた。陽がが射さなくなれば暗く寂しい感じがすると思われる。
  
30分強で道路に出るが、ここが案内で長尾峠入口となっている場所。長尾峠入口である。仙石原と湖尻の分岐点になっている。公園のように整備された場所で、石製の大きな記念碑(名前を忘れてしまった)が建っている。ベンチでは熟年女性3人が世間話をしていた。こんな何もない場所までどうやって来たのか、などと余計なことを思った。正面は大箱根ゴルフクラブの敷地になっている。湖尻へ向かって歩き出す。この道路は車がすれ違うのが精一杯の幅で、一度西に向かっている。しばらくして南に曲がり多少曲がってはいるが、全体では南に進んで行くが、ゴルフ場の敷地が常に左にある。歩き始めてすぐに砂利道に変わるが、一部であって、後は舗装されている。右斜面上に箱根湖畔ゴルフクラブの敷地になる頃に、早川沿いを歩くようになる。川の両岸は工事中で、川自体はかなり荒れている感がある。舗装道路を歩き疲れ、40分近くかかって大きな道路に出る。道路を横断すれば水門があり、水門横を通りさらに芦ノ湖畔の遊歩道となっている。右手には箱根湖畔ゴルフクラブのクラブハウス、道路を右手に行けば、箱根スカイライン・芦ノ湖スカイラインへと続く。湖尻・桃源台へは左に向かう。右手の湖畔側は県立芦ノ湖キャンプ村となっているが、今は閑散としている。
  
金時山登山口 9:48(0:31)10:19 矢倉沢峠 10:24(0:31)10:55 金時山神社分岐 11:55(0.25)11:20 山頂 12:03(0:33)12:36 長尾山 12:36(0:15)12:51 乙女峠 13:09(0:40)13:49 丸岳 13:55(0:23)14:18 長尾峠 14:30(0:31)15:01 長尾峠入口(湖尻・仙石分岐) 15:01(0.35)15:36 水門
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